メブコの独白

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映画 ギヴン 挿入歌「海へ」 考察・解釈

先日、映画「ギヴン  海へ」の感想記事を公開しました。

↓こちらです。

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本編の内容や主題歌についてはすでに語りましたが、挿入歌である「海へ」については長くなりそうだったので記事を分けることにしました。

 

ということで今回は、挿入歌「海へ」についてお話ししていきます。

記事の中身としては、

由紀、立夏、真冬そして柊という4人の登場人物にとっての「海へ」を考えていくという内容になっております。

 

一応タイトルでは考察・解釈としてありますが、そんなに大層なものではございません...

ただのオタクの一人事ですので、悪しからず…

 

「海へ」の歌詞については、センチメンタルの公式Xにて全て公開されていますよ!(ありがたい...)

 

 

由紀の思い、意図

「海へ」は、由紀の作りかけの曲を立夏が完成させたものになります。

まずは由紀がこの曲を作ろうとした意図込めた思いについて考えていきます。

以後、由紀の作りかけの曲は「海へ demo」と呼びます。

 

由紀は真冬が音楽を好きなことを知っており、真冬に音楽を贈ろうとしていました。

しかし、syhでの活動が増えたことで、少しずつ真冬とすれ違ってしまうことが増えます。

そしてある日、ひと際大きな喧嘩をしたことが引き金となって、由紀は命を絶ってしまいました。

 

由紀にとって「海へ demo」は、真冬への思いをつづったラブレターです。

そこには、

”いつか別れが訪れて、自分と過ごした時間を忘れてしまうかもしれない。

それでも、この歌を聴いて思い出して欲しい。”

というメッセージが込められていたのだと思います。

 

ギヴン本編において由紀は、「自分が真冬の初めてになること、真冬の記憶に残ること」を願っているような描写があります。

真冬を海に連れだしたり、真冬の作った曲を鼻歌で歌ってみたり…

 

人を好きになると、結ばれる幸せを感じると同時に、別れへの強烈な寂しさが沸き上がってくるということですね。

主題歌である「結言」にも通ずる思いだと思います。

そんな由紀のメッセージをくみ取って作られた曲が「海へ」なのだと、私は思っています。

 

 

 

立夏にとっての「海へ」

立夏は、音楽を拒む真冬に対してどのように向き合うべきか迷っていました。

音楽をやめて真冬に全てをささげられるわけではない、言葉で通じ合えるとも思えない。

 

そんな立夏が「真冬は何を迷っているのか、自分には何ができるのか」を考え抜いた末にとった方法が、「海へ」を真冬に聴かせることでした。

 

もっと言うならば、音楽が原因となって由紀と離れることになった真冬に対して、「音楽を通して由紀を返してあげること」が必要であり、自分がやるべきことであると感じたのでしょう。

 

作中にて、立夏は「海へ」がわざと”自分の曲にならないように”していることが分かる描写があります。

始めて曲を聴いた時の柊の反応や、ボーカルである柊を目立たせようとする描写ですね。

 

また、立夏は「海へ demo」に込められた由紀のあたたかな恋心、そして「忘れて欲しくない、忘れてもこの歌を聴いて思い出して欲しい」という願いもくみ取ったのだと思っています。

 

 

 

ここからは少し矛盾する内容になってしまいます。

先ほど「立夏の曲にならないようにしている」とお話ししましたが、私的には「それでも立夏の思いはいくらか入っているんじゃないかなー」と思っています。

 

↓「海へ」の歌詞から引用しました。

ほら、雨はいつか

この地球を巡り巡って

歓びも 哀しみも

手を繋いで 海へ

この歌詞なんかは、立夏が真冬に伝えたい部分があったのではないかと思います。

 

「海」は真冬にとって、由紀との思い出の場所でもあり、立夏と思いが通じ合った場所でもあり、最終的には「立夏と音楽で生きていくこと」を決意した場所でもあります。

 

そこにいたるまで、たくさんの悲しみや葛藤もあったと思いますが、海は真冬にとって幸せな場所であるはずなのです。

 

「冬のはなし」では、真冬の涙が凍り付いて雪となっていました。

「海へ」で伝えられているメッセージは「どんな思いであっても、雨となって海へ流れつくのだ」ということだと考えています。

 

このメッセージが立夏からのものだと思うのは、私の勝手な願いなのかもしれませんが...

 

 

 

「海へ」を受け取った真冬の変化

真冬は音楽が原因で由紀を失ったことから、音楽に向き合うことを恐れている部分がありました。

音楽を続けることで、今度は立夏とも別れが訪れるのではないかと。

 

しかし真冬は「海へ」を聴いて、失ったはずの由紀を音楽のなかに見つけました。

「やがて別れが訪れるのだとしても、音楽があれば残り続ける」ということに気が付いたのです。

これは、まさに”由紀が伝えたかった思い”です。

 

さらに、大切な贈り物をしてくれた立夏への恋心を改めて自覚するとともに、「音楽を続けていきたい」という思いが芽生えるのです。

 

「海へ」は「真冬のなかに由紀を返すこと」

そして「真冬が音楽を続けるという選択をすること」において、重要な役割を果たした曲だということですね。

 

 

 

柊に「恋」を教えた曲でもある

柊MIXの振り返りになりますが、

実は「海へ」は柊が玄純へ告白するきっかけとなった曲”なんですよね。

 

柊は「海へ」を聴いて、これまで特別だと思っていた由紀→真冬の思いが、自分が玄純に抱いていた思いと同じであることに気が付きました。

 

恋心というものが何ら特別なものではなく、自分にも当たり前にある感情だったのだと。

そして、改めて玄純が好きだと伝えに行くわけです。

 

 

 

おわりに

今回は、映画ギヴンの挿入歌である「海へ」についてお話ししていきました。

映画の方の感想記事といい、またしても読むのが疲れる記事を書いてしまって申し訳ないです...

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

また次の記事でもお会いできると嬉しいです!

それでは、ありがとうございました!!

 

映画の感想

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