今回は、肉包不吃肉先生の『二哈和他的白猫師尊(以下、二哈)』第1巻の感想記事となります。
中華BLは何作か機械翻訳で読了したのですが、二哈は私が読もうと思った時には配信元でロックがかかっていたこともあり、無料分以降は読んだことがありませんでした。
ついに母国語で二哈を浴びることができるということで、喜びに打ち震えています。
単話売りではなく、一発目から単行本で発売されるというのも有難いです。
それでは早速、感想に入っていきます。
第1巻 あらすじ
仙門を蹂躙し、暴政を敷いた人界の帝王、踏仙帝君・墨燃(モー・ラン)。
彼は反乱軍の包囲の中、ついに自ら命を経った。
一緒に灰になったのは、墨燃の思い人を見殺しにし、幾度となく行く手を阻んだ師・楚晩寧(チュー・ワンニン)の遺体である。
しかし、墨燃が再び目覚めた時、彼は少年時代の自分として生き返っていたのだった。
再び楚晩寧の弟子として過ごすうちに、楚晩寧の冷ややかな顔の裏にある不器用で暖かな人柄を知り、墨燃は己の中にある憎しみ以外の感情に気がついていく。
感想
いやー、面白かったです。
読む前の私の勝手な想像としては、転生後に師である楚晩寧の隠れた人柄や、思い人を見殺しにされた事件の真相が明らかになって、楚晩寧の見方ががらりと変わっていき徐々に惚れていく~的な展開だと思ってたんですよ。
ところがですよ、墨燃が結構序盤から自分の一筋縄ではいかない感情にモヤモヤ通り越して、ムラムラしてるではありませんか…笑
前世では、憎いはずの師を相手にかなり濃い情事を繰り返していたようで、びっくりびっくり…
今世の方で、ひどい怪我をして震えて眠っている楚晩寧を墨燃が抱き締めて眠る場面が個人的にお気に入りなのですが、このシーンで前世の墨燃も憎しみの情交の後に楚晩寧を抱き締めて眠っていたことが明かされるんですよね。
そして穏やかに口付けて、優しい言葉をかけていて…
転生前でも、墨燃は楚晩寧に対して思い人を殺された憎しみ以外の感情が確かにあったんですよね。
ただ師尊に「褒めてほしい」「自分を認めてほしい」というという思いや、楚晩寧の美しい容姿に惹かれる気持ちなどなど…
第1巻の墨燃は全体を通して、好き、嫌い、憎いなどの感情を全て受け入れて複合的に捉えるのではなく、個々の感情そのものとして極端な思考でしか認めることができないんですよね。
読んでいて、「なんでそうなるんだ?!それは好きってことだろ?!」と、もどかしさで地面を転がり回ったこともしばしば…笑
冥婚とはいえ結婚式もしてるんだしさ、「長相思(自分と互いに深く愛し合う相手だけが開けられる箱)」を開けたのも楚晩寧だから、もう世界が彼らを結ばせようとしているのによ…
この墨燃の情緒の幼さ、言葉を選ばずに言うならば阿保さ(墨燃の事を指す二哈は、愚かなバカ犬くらいの意味なので許して…)は、彼の過去も色々と関係しているのかなぁ…
どうやら現在の叔父家に連れてこられるまで、それなりに長い間俗世で1人で生きてきたみたいですし…
墨燃の過去や思い人を失った事件の真相、何と言っても墨燃復活の裏に何があるのか…など気になることがたくさんあります。
1巻ではハスキーな墨燃も、いずれは堂々たるスパダリに変貌するとの噂を耳にしましたので、楚晩寧との関係も楽しみでなりません。
とりあえず、次の第2巻に行ってきます!!